GALLERY  “ORIGINAL CG” 


<nac76 97/12/09>

追憶 −帰らざる日々−

追憶 −帰らざる日々−

☆コメント☆

 こんにちわNACです

 今回次女のメルアール登場ですが、写真の中だけです
 レンが青(正確には紫)リーアスが赤なので次は黄色と思った方がいると
 思いますが正解は緑です
 髪型も少し特徴がありますが・・・・これはリーアスと区別するために
 この髪型になりました(^^;;
 ストーリー上、全く出番がないので何とかして描きたいと思いこういう形で
 登場させました(ハハ・・・・


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 今から5年前。
 まだ心を持った3人のアンドロイド達が軍に配備される前の話。

 ローバルト国はカイザルト・トルーラの独裁政治により軍事国家の道を進んでいた。
 それは1年前のアンドロイドソルジャーの開発によってさらに勢いが増していた。
 
 そんなある日。
 ローバルト国の中央に位置するいわゆる首都でもある『ライオルト』
 そのほぼ中央に位置する軍司令本部の一室。
 司令室でもあるカイザルトの部屋に開発室のスタッフの一人セイン・アイーダが
 呼ばれた。
 理由はただ一つ、セインが1ヶ月前に開発した新型システムをすべてのアンドロイ
 ドに取り付けるよう命令するためであった。
 その新型システムとは『マインドシステム』と呼ばれる物で、簡単に言えば今まで
 『物』でしか無かったアンドロイド達に『人の心』を与えるシステムであった。
 初めは軍も見向きもしなかったシステムであったが、セインが実験的に完成した
 ばかりのスペック的にはA級の3人に組み込んだ。
 結果、3人の力はS級の能力を遥かに上回る力を見せたのであった。
 その報告書に目を通したカイザルトは早速セインに取り付けるよう命じたのだった
 が・・・・・。
 「その命令には従えません」
 セインは部屋に響きわたるような凛とした声で拒否した。 
 それがどういう結果を招くか従順承知で・・・・。
 「あのシステムは彼女たちに心を、人としての心を与え未来を与えるための物。
 戦争の為に作ったシステムではありません」
 「セイン君・・・命令に拒否することがどう言う意味か知っているのかね」
 「はい」
 「もう一度言う、セイン・アイーダに命じ・・・・・」
 「これ以上、軍に従う気は無い!」
 セインは隠し持っていた持っていた銃をカイザルトに向け構えた。
 その瞬間、部屋中に銃声が鳴り響く。
 銃声に驚き飛び込んでくる警備員達が見た物・・・それはカイザルトによって心臓
 を打ち抜かれ死んでいるセインの姿であった。
 「カイザルト様、お怪我は!」
 隊長らしき人物がカイザルトのそばに寄っていった。
 「私は何でもない。それよりもこの反逆者をどこかに捨ててこい」
 「は!」
 警備員達はその命令をすぐさま実行に移し、セインの死体を引きずるように運び出
 した。
 
 その数日後、マインドシステムを組み込まれた3人−レン、メルアール、リーアス
 は最前線基地に配備された。
 彼女たちの父であり兄でもあったセインが死んだことも知らずに・・・・。 
 
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 レンはセインと共にノース地区のはずれ、ティルトと言う町のさらにはずれの
 家にいた。
 この家は外見は一般的な普通の家と何ら変わりは無いが、その地下には軍の研究
 所並の施設を有していた。
 セインはそこでレンの体の洗浄及びメンテナンスをした。
 砂漠を4日間も彷徨っていたのだから、アンドロイドといえ各部に相当のガタが
 来ていた。
 彼は半日がかりで修理すると今まで着ていたアンダースーツの替わりに自分の服
 を着せた。
 「レン、すまないな。俺の服しか無いモンだから・・・お前には少し大きいだろ」
 「大丈夫です・・・・・」
 レンはうつむいたまま黙っている。
 「何があったんだ、レン。脱走は処刑だという事を知らないお前でもないだろうに」
 「・・・・・・・」
 「レン・・・・・・・・」
 長い沈黙の後、レンは顔をゆっくり上げセインを見つめた。
 「兄さん・・・・私、メルアールを・・・・・」
 彼女は今までのいきさつを話し始めた。
 戦うことに対する疑問、メルアールを殺してしまったこと、そのことをリーアスに
 告げられなかったこと、そして脱走したこと・・・・・・。
 その間、セインは黙って聞いていた。
 そしてレンが話し終えた時、静かに口を開いた。
 「レン・・・・メルアールの死はお前のせいじゃない。あいつは3年前の最後の戦争
 ですでに・・・・・」
 「だけど、私が・・・・・私が・・・・・・」
 レンはその場に泣き崩れた。
 「レン・・・・・」
 セインはそれ以上、かけるべき言葉が見つからなかった。

 泣くレンの姿を見つめながらセインは思った。
 おそらく追跡者はリーアスだろう。しかもおみやげ付きで・・・。
 その時、レンは立ち上がれるだろうか・・・
 もしもの時は俺がやるしか無いだろう。
 ・・・・・あの二人が間に合えば良いのだが・・・・・・。
  
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 さてと・・・・重い話が続いてます。
 前半の5年前の話・・・そこでセインは反逆罪と言うことで撃たれて死にました。
 では今、レンと共にいるセインは一体・・・・。
 そしてセインが言う「あの二人」とは?
 謎が謎を呼びつつ次回へ続く(^^;;


 なんか遊んでますがそろそろ終わりも近いかな?
 あと一応2枚の予定です(やっと先が見えた)
 で、その前にクリスマスが近いのでそれにちなんだCGを描きたいなぁと思ってます。
 あと正月も(^^)
 だからこの続きは年明けの予定です。
 余裕があったら年内に後1枚ぐらいは描けるかな?

 そんなわけでまた見てくださいね
 ではでは失礼しますです